認知症の増加に伴い、高齢者の中でもの忘れに悩まれる方が増えています。現在、認知症の患者数は約460万人に上り、その前段階である「軽度認知障害」の有病率は約400万人と推定されています(2012年厚生労働省老健局資料)。
特にアルツハイマー病と呼ばれる認知症は、20数年の経過で脳内に異常な蛋白質であるアミロイドベータが蓄積され、発症することが知られています。このような背景から、もの忘れが増えると「認知症ではないか」と心配される方も多いかと思います。
もの忘れには「加齢に伴うもの忘れ」と「認知症に伴うもの忘れ」の二つのタイプがあります。一見にていますが、症状の現れ方や生活への影響には大きな違いがありますが、本人や家族にとっても判断が難しいため、専門家の検査による診断と分類が必要となります。
仁愛病院の「もの忘れ外来」では、脳のMRI検査や日本版リバーミード行動記憶検査などを用いて日常記憶を検査し、軽度認知障害の段階で早期発見し、適切な治療をおこないます。
認知症は早期発見と治療によって、本格的な認知症の発症を予防したり、進行を遅らせることができる病気です。認知症発症の数年前には「軽度認知障害」という状態が現れることが多いですが、軽度認知障害はもの忘れがあるものの、日常生活には支障がない中間の状態です。この段階で認知・運動のトレーニングを実施することは、認知機能の維持・向上に有用な可能性が指摘されています。
もしご家族で「もしかしたら認知症では?」と心配になられたら、仁愛病院のリハビリテーション科で「もの忘れ外来」を診療しておりますのでお早目にご相談ください。専門に医師が検査や診断を行い、適切な治療を提供します。
専門:日本リハビリテーション医学会専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医・指導医、日本高次脳機能障害学会代議員、日本ボツリヌス治療学会代議員、日本スティムレーションセラピー学会副理事長
高次脳機能障害などの記憶障害の理解からリハビリテーションのノウハウまでを,豊富な図表をもとに丁寧に解説。
さらに社会福祉制度の活用についてまで網羅し、リハビリテーションの実践・包括的な支援に役立つ,関連医療者必携の一冊となっています。
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